【かんたん解説】オペル・スピードスターってどんなクルマ?
オペルといえば質実剛健な実用車のイメージが強いブランド。しかしながら2001年には趣味性の強いスポーツカーを販売していたことがありました。それが今回紹介するオペル・スピードスターになります。
スピードスターはオペルの歴史の中でも異色の存在。どのような経緯で生まれたクルマなのでしょうか。かんたん解説していきます。
目次
概要
By Alexander Migl, CC BY-SA 4.0, Link
オペル・スピードスターは2001年に登場したライトウェイトスポーツカー。オペルの自動車生産100周年を記念したモデルです。
ロータスとの共同開発により生まれたクルマで、ベースになっているのエリーゼ。生産はロータスのへセルにある工場で行われました。
元々スピードスターが誕生したきっかけは、ロータスがエリーゼをモデルチェンジする必要性に迫られたことにあります。ヨーロッパの安全衝突規制の変更に適合するため、開発の資金援助をGMに依頼していました。GMは同意し、代わりにオペル向けのライトウェイトスポーツカーの開発・生産を依頼しています。結果として誕生したのがスピードスターなのです。
アルミ製フレームを接着剤で結合する成り立ちはエリーゼと同じ。しかしエリーゼから流用しているコンポーネンツはごくわずか。ほとんどがスピードスターのために新規開発されています。
エリーゼほどではないものの、875~930kgと1トンを下回る車体の軽さが持ち味です。エアバッグやオーディオ、ABS等は標準装備され、街乗りでも扱いやすいクルマになっています。
スピードスターは2005年まで生産されました。直接的な後継車はありませんが、2007年にはポンティアック・ソルスティスをベースにしたオペル・GTが販売されています。
メカニズム
エンジン
スピードスターには2.2Lの直4 自然吸気と2.0L 直4ターボの2種類のエンジンが存在します。
いずれもECOTECと呼ばれるGM製のエンジンです。自然吸気仕様はオペル・アストラやベクトラなど、当時のオペル車によく使われていたものを採用しています。
なお自然吸気仕様は車体重量875kgであるのに対し、ターボ車は930kgと若干増量しています。
シャシー
シャシーはエリーゼの技術を用いたアルミニウム製のバスタブフレーム構造になっています。
リベットを使用せずに接着剤で組立することにより、シャシー重量はわずか72kgを実現。これにFRP製の外装が組み合わさります。
日本での販売
日本では80台限定で販売されました。
導入されたのは右ハンドルの自然吸気のみ。豊富なカラーバリエーションから選択できるよう、受注生産の形式を採っていました。
派生車
ボクスホール・VX220
By Vauxford, CC BY-SA 4.0, Link
イギリスのボクスホール・ブランドにて、スピードスターのバッジエンジニアリングとなるVX220が存在します。
スピードスターと比較するとフロントグリルの意匠に違いが見受けられます。
ボクスホールのみの展開として、220psへ出力が高められたVXR220が2004年に販売されました。VXR220は60台限定で、ボディカラーは赤1種類の販売でした。
エコ・スピードスター
By LSDSL, CC BY-SA 3.0, Link
2002年のパリ・サロンにて発表された、スピードスターがベースのコンセプトカー。
40km/Lの燃費性能を実現したのがこのコンセプトカーのウリ。空力特性の向上のためにテールは延長され、ボディは215kgもの軽量化が行われています。
エンジンは1.3Lのディーゼルで、最高速度は257km/hを誇ります。
まとめ
オペル・スピードスターを簡単にまとめると、
- オペルの自動車生産100周年を記念したクルマ
- ロータスとの共同開発で、エリーゼの技術をふんだんに使用
- 自然吸気とターボの2種類あり
- 日本には80台限定で販売
スピードスターはオペルブランドのスポーツカーという点でも希少なクルマです。2016年にオペルGT復活を示唆するコンセプトカーが出たこともありましたが、結局市販計画はなくなってしまいました。今後オペルからスポーツカーが登場する可能性は低いと言わざるを得ません。
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