BMW Z3を解説!今なら安く買える?

2022年2月28日

1996年にデビューしたBMW Z3は、当時の2シーターオープンカーブームに乗りスマッシュヒット。

日本でも週末ドライブのお供として人気を獲得しました。

そんなZ3、改めてどんなクルマなのか?を解説していきます。

歴史

長らくオープン2シーターから遠ざかっていたBMWが、久しぶりに手がけたのがZ1でした。

Z1はドアが上下スライドによって開閉するという斬新なギミックが話題になりましたが、奇抜過ぎたか長続きせず、2年間で生産を終えてしまいました。

しかしBMWは次なるZシリーズを準備していました。

当時は折りしもライトウェイトオープンカーのブームが到来し、各社から小型オープンスポーツカーが相次いでデビューした時代。

BMWもこの流れに乗り、走る楽しさを押し出したコンセプトで誕生したのがZ3です。

当時の3シリーズコンパクトをベースとし、手に届きやすい価格帯で用意されたZ3はヒットを記録。

2002年に1代限りで販売が終了し、2003年から入れ替わるようにZ4が登場しました。

特徴

エクステリアデザイン

1999 BMW Z3 1.9 Front.jpg
By Vauxford, CC BY-SA 4.0, Link

先例のZ1はだいぶ強い個性で人を選ぶデザインでしたが、Z3はより万人受けする、しかし没個性にならないバランスの良いデザインになっています。

ロングノーズ・ショートデッキの典型的なFRのスタイリングに、大きく立ち上がったフロントウィンドウが、どこかクラシカルな印象を醸し出しています。

スポーツカーは空力を意識してウィンドウの傾斜を低くする事が多いですが、Z3はあくまで運転を楽しむクルマ。

肩肘張らずに乗れるデザインに仕上がっています。

2001 BMW Z3 Roadster Automatic 2.2 Rear.jpg
By Vauxford, CC BY-SA 4.0, Link

運転が楽しい

後に登場するZ4がラグジュアリーな性格を強めているのに比べると、Z3は純粋なスポーツカーとしての側面が強いです。

コンパクトなボディサイズに低いウエストラインが風との一体感を生み出し、オープンカーの醍醐味を存分に感じることができます。

多彩なエンジンラインナップ

発売当初こそ1.9L直列4気筒のみのエンジンラインナップでしたが、物足りなさを求める声を受けて直列6気筒が追加。

以降は6気筒がメインとなり、年々排気量の選択肢が増えていきました。

自分の乗り方や好みに合わせて選択が出来るのも魅力です。

豆知識

BMW初のアメリカ生産車

Z3はアメリカのサウスカロライナ州に建設されたスパータンバーグ工場で初めて生産されたBMWです。

デビューに先駆けてスクリーンに登場

BMW Z3 in BMW-Museum in Munich, Bayern.JPG
By Jiří Sedláček, CC BY-SA 4.0, Link

Z3は販売前に先行して映画「007/ゴールデンアイ」に登場しています。

劇中ではヘッドライト裏に隠されたミサイルや自爆装置が装備されている設定でしたが、これらがシーンに生かされることはなく、あまり目立った活躍はありませんでした。

しかしながら話題性は十分だったようで、日本未導入ですが映画公開に合わせて007エディションが販売されました。

V12エンジンを搭載?

なんと7や8シリーズに搭載されていたV12エンジンに換装されたプロトタイプが1台だけ存在します。

Mディビジョンがワンオフモデルとして製作し、322馬力を発生、最高速度は263km/hを叩き出していますが、さぞかしフロントヘビーだったと思われます。

このプロトタイプは現在もBMWが保有しているようです。

バリエーション

前期型

1996年から1998年に販売されたモデルは前期型の扱いになります。

最初期は1.9L直列4気筒のみの展開でしたが、1998年から直列6気筒モデルが追加されたのを皮切りに、排気量違いのバリエーションが増えていきました。

日本では以下のエンジンラインナップが用意されました。なお、本国では1.8Lや2.5Lモデルも存在します。

エンジン排気量最高出力生産期間トランスミッション
直列4気筒1.9L140ps1996年-1999年5MT/4AT
直列6気筒2.0L150ps1999年-2000年5MT/4AT
直列6気筒2.8L190ps1998年-2000年4AT
直列6気筒3.2L316ps1998年-2001年5MT
前期型のエンジンラインナップ

後期型

1999年モデルからは後期型と呼ばれ、エンジンラインナップの見直しが行われました。

後期型になると直列4気筒エンジンが廃止され、全車が直列6気筒に。

全車リアトレッドがワイドになり、外観のボリュームが増しています。

エンジン排気量最高出力生産期間トランスミッション
直列6気筒2.2L170ps2000年-2002年5AT/5MT
直列6気筒2.8L190ps2000年-2002年4AT
直列6気筒3.0L230ps2000年-2002年5AT
直列6気筒3.2L321ps2001年-2002年5MT
後期型のエンジンラインナップ

Mモデル

BMW Z3 M Roadster (7146242079).jpg
By nakhon100BMW Z3 M Roadster, CC BY 2.0, Link

MディビジョンによりMロードスター及びMクーペが登場しています。

M3のエンジンを搭載したモデルで、時期違いによってE36のS50エンジンとE46のS54エンジンの2種類が存在します。

小柄な車体に300馬力以上を発生させたパワフルなマシンに仕上がっています。

クーペ

BMW Z3 Coupe 1Y7A6188.jpg
By Alexander Migl, CC BY-SA 4.0, Link

1998年に登場したクローズドボディのクーペはユニークな存在でした。

ノッチバックやファストバックスタイルではなく、シューティングブレークを思わせるハッチバックを採用したのです。

当初は賛否を呼び、スニーカーやらパン屋のバンだのと揶揄されました。

エンジンは全て直列6気筒で、前期型は2.8LとMモデルの3.2Lを用意。後期型では3.0Lが追加されています。

現在の相場は?

Z3の中古車相場は30万〜400万程となっております。

価格差が広いですが、パワーのあるエンジンで走行距離の短い車両は高価格になる傾向です。

当然Mモデルを狙うのであれば、高額な予算を確保する必要があります。

反対にパワーレスなモデル、特に前期型は価格が安くなる傾向です。

年式が年式ですので、走行距離10万キロ超えも珍しくありません…そのような車両が相場価格を押し下げているといえます。

ちなみにシートヒーターはオプション設定だった為、付いているかどうかチェックする事をお勧めします。

まとめ

1996年にデビューしたZ3は、ネオクラシックの域に入ってきています。

クラシカルなデザインと、純粋な走りを楽しめるライトウェイトスポーツというキャラクターはBMWラインナップの中でも個性を放っており、再評価されるポテンシャルを秘めています。

Z4ではなく、あえてZ3を選ぶ意義は十分にあります。

気になっている方は本格的な価格高騰が訪れる前に早めの検討をおすすめします。

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