【かんたん解説】クーペ・フィアットってどんなクルマ?
国籍・年式を問わず、世界中のクルマを取り上げて解説していくシリーズ。
今回紹介するのはクーペ・フィアットです。
プントと同時期に登場した、90年代のフィアットを代表するクルマの一台。個性的なデザインが目を引きますが、単なるデザイン重視のクルマに終わらない性能を持っています。
目次
概要
By Rudolf Stricker, Attribution, Link
クーペ・フィアットは1993年から2000年まで生産された、フィアットによるスポーツクーペです。
パッケージングとしては2+2シーター、5速もしくは6速のMT、駆動方式がFFになります。
ベースは当時のフィアット主力車であるティーポ。
1996年のマイナーチェンジを境に前期型と後期型に分別されます。
日本へ導入されたのは1995年からで、前期と後期共にラインナップはターボのみでした。個性的なデザインは日本でも話題になり、グッドデザイン賞を受賞しています。
デザイン
By Rudolf Stricker, Attribution, Link
外観デザインはフィアット社内によるもの。後にBMWで注目を集めるクリス・バングルが手掛けています。
ユニークなデザインがこのクルマの見どころで、特にホイールアーチを走る前後2本のキャラクターラインが印象的。低く構えたノーズも組み合わさり、流れるようなラインを形成しています。
個性的なだけでなく、Cd値0.33という空力特性にも優れたデザインです。
細部にも拘りが見受けられ、アルミ製のフューエルフィラーキャップに丸目テールライトがレトロでレーシーな雰囲気を演出。
By dave_7 – 1997 Fiat Coupe 20VT Interior, CC BY 2.0, Link
一方でインテリアデザインはピニンファリーナによるもの。ボディと同色のパネルが横一直線に広がっているのが目を引くポイントです。当時このようなボディ同色パネルによる演出は珍しく、クーペ・フィアットが先駆けとも言われています。
エンジン
搭載エンジンはマイナーチェンジ前後で異なります。
前期型は4気筒、後期型は5気筒で、それぞれにNAとターボが用意されていました。
前期型
登場時のエンジンラインナップは2.0L 4気筒DOHCのNAとターボの2種類。
NAユニットはティーポ16Vからの流用で、グレード名も同じ16Vと付けられています。
ターボはランチア・デルタ インテグラーレにも搭載されていた、190psのスペックを誇るユニット。最高速度は225km/hを記録。高出力のパワーを受取るためにビスコドライブと呼ばれるビスカス式LSDが組み合わさります。ターボ車には16Vターボというグレード名が付けられました。
後期型
1996年に実施されたマイナーチェンジでエンジンラインナップが大きく変わりました。
2.0Lの4気筒は5気筒のスーパーFIREエンジンに置き換えられます。このエンジンはNAで147ps、ターボでは220psへと出力を大幅に向上させています。
特にターボは最高速度がフィアットの市販車で初めて250km/hに到達。この速さはグループ内のアルファロメオ・GTVを凌いでしまう性能で、当時FF最速との呼び名が高かったモデルです。
また同時にエントリーモデルとして1.8L 4気筒も追加されています。
まとめ
クーペ・フィアットは個性的な見た目とハイパワーな走りが楽しめる、強い印象を残すクルマでした。
今見ても斬新なスタイルはまさにイタリア車ならではと言えるでしょう。
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