日産K11マーチのバリエーションを紹介!こんなにありました

日産が1992年に販売したK11型マーチは、国内市場は勿論、欧州市場でも評価されるクルマを目指して開発されました。

その結果、日本国内のカー・オブ・ザ・イヤー受賞のみならず、欧州カー・オブ・ザ・イヤーに日本車として初めて受賞する快挙を達成しました。販売面でも好調で、実に10年間販売されたロングヒット作になりました。

そんなK11マーチ、元々のデザインの素質が良いこともあり、様々なバリエーションが販売されてきました。

目立つのは90年代に流行した、フロントマスクをレトロ調にして各部パーツにメッキを施した仕様です。メーカー正規モデルからアフターメーカーによる改造車まで、様々なモデルがこのK11マーチをベースに選んでいます。

今回はそんなK11マーチのバリエーションを紹介していきます。

今回紹介する中には正式に市販されたモデルから、量産されなかったコンセプトカーまでを含みます。

タンゴ

1996年6月に登場。レトロ調のスタイルを取り入れた最初のマーチになります。

縦長のフロントグリルをはじめ、各部メッキパーツが施されたモデルです。

後に登場するボレロやルンバと違い、ヘッドライトはノーマルモデルと共通で、フロントマスクはマーチの面影が見られます。

ボレロ

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By TTTNIS, Public Domain, Link

1997年10月に登場。タンゴの後継にあたるモデルです。

フロントマスクはノーマルから大幅な変更が加えられており、丸形ヘッドライトに大型のメッキグリル、メッキのオーバーライダーが装着されます。

リアもコンビネーションランプが丸形になり、レトロな雰囲気が強まっています。

ルンバ

1998年11月に登場。ボレロとは並行して販売されました。

ボレロと同様にメッキのグリルと丸形ヘッドライトが付きます。

ボレロと比較すると、ややメッキパーツが少なめで大人しいイメージに仕上がっています。

ポルカ

2000年12月に登場。前述のボレロ、ルンバ同様にレトロ志向のモデルですが、改造範囲は2車よりも抑えられています。

ポルカに装着されている丸形ヘッドライトやクラシックグリル、メッキバンパーモールは元々ディーラーオプションとして設定されていたもので、それらを標準装備した仕様になります。

インテリアはボレロやルンバには無かった専用のチェック柄シートが印象的です。

アルティア イタリアン・マーチ

2000年秋に販売予定とされていた、アルティアが手掛けたマーチです。

アルティアは現在も存続する企業ですが、かつて日産車の純正オプションパーツ等を手掛けていました。

外観は往年のアバルト600を思わせるエアロパーツが装着されており、リベット止め風のオーバーフェンダーが印象的でした。

このクルマが正式に販売されたのかは不明。

カブリオレ

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By Dennis ElzingaNissan March Convertible, CC BY 2.0, Link

1997年8月に登場。1995年東京モーターショーに参考出品された後に、市場からの反響を受けて販売されました。

電動式ソフトトップを採用し、スイッチ一つで簡単に幌の開閉を可能にしています。

リアシートが可倒式になっており、トランクスルーにできるなど、実用性も十分。

耐久性の問題でオープンにしてもBピラーが残るのはご愛敬です。

BOX

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By 天然ガス, CC BY-SA 3.0, Link

1999年11月に登場。荷室を延長したステーションワゴンモデルです。

ホイールベースは標準モデルそのままに、リアオーバーハングが延長されています。

全体の長さは20mmほど延長になっています。

ジューク

1997年12月に登場。スーパーブラックの車体に、ボンネットとルーフをダークレッドに塗り分けしたツートンカラーを設定したものです。

この印象的なツートンカラーは1960年代のイギリス車がモチーフとなっています。

ジュークという名称は後にコンパクトSUVの名前に流用されました。今ではそちらのほうが遥かに知名度が高い事態に…

トミーカイラ m13

京都府に拠点を置いていたトミタ夢工房が展開していたチューニングブランド、トミーカイラより誕生したマーチのチューニングカーです。

同ブランドのエントリーモデルとして開発され、最高出力は仕様によりますが最大90psまでパワーアップされています。

目を引くのが外観で、オーテックによるレトロ調モデルとはまた別の方向性にある、レトロ・レーシーともいえるフロントマスクが特徴的。センターストライプもレーシーな雰囲気に一役買っていて、カッコ可愛いマーチに仕上がっています。

ブリスターフェンダーを装着したバージョンもありました。

光岡 ビュート

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By 天然ガス, CC BY-SA 3.0, Link

光岡自動車の名が広く知られるきっかけとなったヒット作がビュートです。

ビュートはジャガーMk2をイメージした外装を持つクルマで、ベース車にマーチが選ばれています。

この大変身により、元々2ボックスのマーチがトランクを追加することで3ボックスとなっています。これらの製作はすべて職人によるハンドメイドで行われました。

マーチがK12、K13とモデルチェンジした際も、それぞれの代をベースにモデルチェンジを受け、現在も生産されています。

ミヤセ自動車 コペル・ボニート

愛知県の整備工場であるミヤセ自動車がかつて製作・販売したのがコペル・ボニートです。

このクルマはマーチをベースにイギリスの名車、バンデンプラ・プリンセスをモチーフとした外装を装着しています。

初期型では追加された外装はFRP製でしたが、後期型になると金型を使用したスチール製になります。

カブリオレがベースの「フレスコ」も販売されました。

夢久 プリンセス

Nissan MARCH mooku Princess (K11) at night front.JPG
By Tokumeigakarinoaoshima, CC0, Link

工業デザインを手がける夢久がかつて販売していた外装キットを取り付けたのが夢久プリンセスです。

公式ではロールスロイス風に変身できると謳われていましたが、実際のモチーフはコペル・ボニート同様、バンデンプラ・プリンセスと思われます。

あくまで外装パーツのキット販売でしたので、カブリオレやBOXをベースにした車両も見られました。

Muji Car 1000

2001年5月登場。無印良品とのコラボモデルで、Webサイトにて1000台限定で販売されました。

内外装は快適装備を残しつつも簡略化され、無印良品らしいシンプルな仕上がりになっています。

MID-11

2003年にオーテックが技術力向上の為にワンオフ製作したスペシャルモデルがMID-11です。

P12プリメーラに設定されていた可変バルブタイミング搭載のSR20VEエンジンをミッドシップに搭載したモンスターマシンで、かなりワイドなオーバーフェンダーが強烈なインパクトを放っています。

公式サイトにはこのクルマに関しての記載はありませんが、一部自動車メディアに紹介され話題になったモデルでした。

セダン

Nissan March CF-1285 on Chongqing North Road 20210926.jpg
By Solomon203, CC BY-SA 4.0, Link

台湾で日産車を現地生産している裕隆日産汽車は、マーチに4ドアセダンを追加・販売していました。

基本的な成り立ちはBOXと同じで、ホイールベースをそのままにリアオーバーハングを延長してトランクを追加しています。

テールランプは当初クルーやN14パルサーセダンを彷彿とさせるデザインで登場しましたが、マイナーチェンジでガラリと変わり、丸みを帯びたデザインになりました。

ベリータ

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By User3204, CC BY-SA 4.0, Link

セダンと同様に裕隆日産汽車が独自で開発したのが、レトロ調デザインのベリータです。

ボレロとルンバを足して2で割ったようなフロントマスクは、アルティアが販売していた「ユーロフェイス」キットに酷似しており、恐らくこれを採用しているものと思われます。

1997年から2007年にかけて販売されていました。

まとめ

今回紹介した内、国内で販売されていたクルマに関しては稀に中古市場に出てくることがあります。

中々面白いモデルが揃っていますので、気になるクルマがあったらチェックしてみるのも良いかもしれません。

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