MG Bのバリエーションを紹介!ブリティッシュ・スポーツカーの代表格をもっと知ろう
イギリスの代表的なスポーツカーとして、MG Bがあります。
1962年の販売以来、18年に渡って製造されてきた長寿モデルです。
現在も根強い人気で愛好家が多く、構造がシンプルでパーツも豊富に出回っていることから、クラシックカー入門として手を出しやすいクルマです。
長いモデルライフの中で、複数回のマイナーチェンジやバリエーション追加により、様々な種類が存在します。
今回はMG Bのモデル遍歴とバリエーションを見ていきます。
MG Bを探している人へ参考になればと思います。
目次
モデル遍歴
1962~1967年 MkⅠ
By GPS 56 – 1965 MGB, CC BY 2.0, Link
MG Bは1962年にMG Aの後継車としてデビューしました。
旧態化していたラダー・フレーム構造を持っていたMGAに対し、MG Bはモノコック構造を採用しているのが最大の相違点になります。
後のマイナーチェンジで変更を受けるのが主にフロントグリルとテールライトで、グリルは縦格子の2分割クロームグリルがMkⅠおよびMkⅡの特徴です。テールライトはMkⅠだとやや小ぶりな形状になっています。
サスペンション
サスペンションはMG Aから引き続き採用となる、フロントにダブルウィッシュボーン+コイルの独立、リアは半楕円リーフ・リジッドになります。
エンジン
エンジンもMG Aから引き継いだBMC・Bタイプと呼ばれる直列4気筒OHVを採用。初期型の馬力は95psを発揮していました。
1967~1969 MkⅡ
1967年にマイナーチェンジでMkⅡへ移行しました。
外観の変化点はほとんどありませんが、中身の細かい部分での変更点が多岐にわたります。
一例を挙げると、ミッションはローにもシンクロが付き、電気系に見直しが入っています。
また3速ATがオプション設定で選べるようになりました。
1969~1980年 MkⅢ
By allen watkin – MG, CC BY-SA 2.0, Link
1969年からはMkⅢに移行。
フロントグリルが変更を受け、全体的にブラックアウトされたデザインになりました。
テールランプのデザインも変更され、やや大振りになっています。
1973年には再びフロントグリルに変更が入り、2分割デザインになります(写真のモデル)。
1974~1980年 ウレタンバンパーモデル
By Mr.choppers, CC BY-SA 3.0, Link
1974年には、ウレタンバンパーを装着したモデルが登場。これは米国の安全基準に適合させるための策でした。
米国仕様のキャブレターはSUツインからゼニス・ストロンバーグ1基に変更され、最高出力は65psにまで減少。
加えて重いウレタンバンパーは重量バランスの悪化を招き、動力性能は明らかに落ちてしまいました。
この外観は当時から不評で、MkⅠやMkⅡの外観に変身できるメッキ・コンバージョン仕様へと数多くの車両が改造を受けています。
MG Bを探す際にメッキ・コンバージョンと謳っている車両を見かけるかと思いますが、こうした車両は元々ウレタンバンパーモデルだったものです。
バリエーション
ツアラー
オープンモデル、つまりMG Bの標準ボディになります。
単にMG Bと言う時はツアラーを指すことが多いです。
MG B GT
MG BのクーペモデルがMG B GTです。
1965年に追加されたバリエーションで、ファストバックスタイルが特徴です。リアには大きなテールゲートを持ちます。
シートレイアウトは2+2になりますが、日本の法規ではスペースの関係から乗車定員は2人の扱いとなります。
クローズドボディにより、重量はツアラーの920kgに対して990kgへ増えています。
MG C
By allen watkin – MGC, CC BY-SA 2.0, Link
直列6気筒エンジンを搭載したモデルがMG Cです。
オースチン・ヒーレー3000に採用されていたBMC・Cタイプと呼ばれる3.0LのOHVユニットを搭載することで、モアパワーへの要求に応えようとしました。
小さな車体に大きなエンジンの組み合わせはスポーツカーの定石ですが、このクルマは重くなったエンジンによりフロントヘビーが顕著になり、重量バランスが崩れてしまいました。
その為かあまり市場受けすることなく、2年程度でフェードアウトしていきました。
ボディはツアラーとGTの両方が選べました。
4気筒モデルとの識別はボンネットを見るのが分かりやすく、大きいエンジンを収めるためにバルジが設けられています。
MG B GT V8
By Mike Roberts – MGB V8, CC BY-SA 2.0, Link
V8エンジンを搭載したモデルがMG B GT V8です。1973年に追加されました。
MG Cで上手くいかなかったハイパワーモデルに、今度はV8エンジンでリベンジということになります。
V8エンジンはローバーの3.5LのOHVで、シリンダーやブロック、ヘッドがアルミ製なのでMG Cの6気筒よりも軽量なのが利点です。
ツアラーもあったMG Cと違い、ボディはGTのみです。
1974年には標準の4気筒モデル同様ウレタンバンパーが付き、1976年まで生産されました。
まとめ
MG Bには個性あるバリエーションが多く存在していることが分かります。
イベントに並んだ時など、個別に観察してみると面白いかもしれません。
もしMG Bを購入するつもりであれば、見つけた車両がいつ製造されたどんなモデルなのかをしっかり把握することが、購入後に後悔しない為にも重要です。
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