【かんたん解説】初代ルノー・トゥインゴってどんなクルマ?

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1990年代にルノーのボトムレンジとして登場した初代トゥインゴは、単なるルノーの最廉価モデルではなく、クラスレスな魅力を備えたモデルとして人気を集めました。

今回はそんな初代トゥインゴの魅力を紹介します。

概要

初代トゥインゴはAセグメントに属する小型車としてデビューしました。実に30年もの間生産されていたルノー4の実質的な後継車でもあります。1992年にパリサロンにてデビューし、翌年より販売。

トゥインゴは元々東欧向けの廉価なクルマとして開発がスタートしました。しかしチェコを拠点としていたシュコダ社の買収に失敗したことを受け、西欧向けにシフトした経緯があります。(余談ですがルノーの東欧向け戦略はこの後ルーマニアのダチア社を買収し、低価格なロガンを投入することで成功を収めます。)

初代トゥインゴは日本での販売は2003年に終了してしまいますが、フランスでは2007年まで、更にコロンビアでは2012年まで生産が継続されていました。

エンジン

販売当初はコストダウンの為、旧式のC3G型OHVエンジン1種類のみが用意されました。

その後1996年には新しく58psのD7F型エンジンに置き換えられ、2000年にはさらに75psを発生する高性能な16バルブのD4F型搭載車が登場しました。

トランスミッション

トランスミッションは5速MTと2ペダルMTの「easy」、3速ATが用意されました。

2001年にはATモード付のシーケンシャル5速MT「クイックシフト5」が追加されています。

easyはクラッチ操作を自動で行う方式で、ドライバーはシフト操作とアクセル調整を行う必要があります。日本ではAT限定免許でも運転可能です。

国内販売

デビュー当初は正規輸入が行われず、並行輸入で少数が入ってきた程度にとどまります。

1995年には、当時ヤナセが設立した「フランスモーターズ」によって正規輸入が開始されました。車両価格134万円からという手頃さが話題になりましたが、車両の構造上左ハンドルしか用意出来なかったのが足を引っ張ります。

2003年になるとルノーのインポーターがルノー・ジャポンへ移行したことも影響し、正規輸入が途絶えてしまいました。

特徴

広い室内スペース

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初代トゥインゴの売りはクラス以上の広い室内空間です。

スペース効率を上げる為、プラットフォームは新開発された専用品を採用。前後オーバーハングを切り詰めてタイヤを四隅に配置し、短いノーズを持つミニバン的なフォルムを形成しています。

またシートアレンジも多彩。シートを倒せばフラットにできる他、リアシートはスライドを可能にしています。

デザイン

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By Vauxford, CC BY-SA 4.0, Link

一目でトゥインゴだと分かる個性的なデザインは、当時ルノーのデザイナーであったパトリック・ル・ケモンによるもの。

ファニーなフロントマスクに合わせたポップな色使いが、トゥインゴを単なるルノーの最下位モデルに終わらせないクラスレスな魅力へ昇華しています。

インテリアも同様に飽きさせない個性的なもの。メーターはセンターに配置され、ステアリング越しに警告灯が並んでいます。初期型ではシートはカラフルな柄模様が用意されました。

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By Fuss, Public Domain, Link

バリエーション

キャンバストップ

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By w:de:Benutzer:MADDIN, Public Domain, Link

解放感を味わえるキャンバストップ仕様車が存在します。このクルマのキャラクターともマッチしていて、ノーマルトップに対する比率も高め。後に現行型の3代目でもキャンバストップが復活しています。

現在の相場

初代トゥインゴを大手中古車情報サイトで探すと…全然ない!のが実情で、1台あるかどうかというレベルです(2022年3月時点で1台あり)。

正規輸入されてそこそこの台数が売れたものの、多くが下駄代わりに消費され、マイナートラブルを抱えて廃車、というパターンが多いようです。フランス車専門店などで根気よく探す必要があります。

売りに出ているときは100万円前後で出ることが多いです。

2ペダルMTのeasyは当時からリコールが出されるなど、信頼性に難ありのミッションな為、慎重に状態を見る必要があります。3速ATは国内販売されなかった為、見つけるのは困難です。

まとめ

トゥインゴはモデルチェンジを経て現在3代目が販売されています。

それでもなお、スペース効率を追求した初代モデルには後のモデルにはない魅力と個性があふれていて、記憶に残る1台となっています。

国内のタマは多くはありませんが、刺さる人には刺さるこのデザインは乗ってみる価値ありです。

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